受験指導のプロになろう!私学教員が心得るべき生徒の受験対策指導とは?

授業・生徒指導

私立の学校では、生徒たちが卒業後に希望する学校に進学できるよう、そして学校の実績を上げ、生徒募集を成功させるために、生徒の受験指導に力を入れている学校がほとんどです。私立学校で、生徒そして保護者に頼られる教員になるためには、受験指導のプロを目指すことはとても大切です。私学教員の立場から受験指導の実情を説明します。

ほとんどの私立学校では、生徒たちが卒業後に希望する学校に進学できるよう、そして学校の実績を上げ、生徒募集を成功させるために、生徒の受験指導に力を入れています。私立学校で、生徒そして保護者に頼られる教員になるためには、受験指導のプロを目指すことはとても大切です。私学教員の立場から見る受験指導の実情を説明します。

受験指導は生徒の受験校選びのサポートから

受験指導は生徒の受験校選びのサポートから始まります。最近では、海外進学を受験校の選択肢に入れる生徒もいます。教員自ら、生徒たちがどのような学校に進学する可能性があるのかを考慮し、生徒が受験する可能性のある学校について詳しく知る必要があります。これにより、生徒そして保護者により適切なアドバイスができるのです。

教員が知っておくべき主な情報には、その年の受験日や倍率、受験方式などがあります。また、その年の狙い目の学校を把握しておくことも大切です。さらに、それぞれの学校の校風や実際の状況についても知っていることが望ましいです。受験校で迷っている生徒にアドバイスするときなどに、こうした知識が役に立つのです。数多くの学校があるなか、生徒が受験する可能性のある学校の実際の状況を知ることは並大抵のことではありませんが、卒業生とコンタクトを取り続け、彼らから情報を提供してもらうようにすることをお勧めします。卒業生が通っている学校を現役の生徒が受験する可能性は非常に高いものです。また卒業生からの情報は最新の生の声であり、参考になります。

入学試験の傾向を知る

入学試験の傾向は年々変わります。また、今では推薦入試を採用している学校が多いため、生徒が受験する推薦入試の傾向も知る必要があります。入学試験の傾向を知ってこそ、生徒たちにより適切な受験対策をすることができるのです。そして、言うまでもありませんが、的を射た受験対策は、良い結果につながります。入学試験の傾向は、過去問題集などを使って知ることができます。

普段の授業のための教材準備や校務、生徒指導などで忙しくしているなか、毎年変わる入学試験の傾向を知る時間が取れないという印象があるかもしれません。時間に限りがあるのは確かですが、入学試験の傾向は生徒が本当に知りたい情報です。また傾向を知ってこそ、より良い受験対策指導ができると言えます。入学試験の傾向を知ることをなるべく優先していくようにしましょう。

できるだけ労力を惜しまない

教科指導以上に生徒の受験対策は生徒たちの受験校がそれぞれに異なるため、骨の折れることでもあります。しかし、受験結果が生徒の未来を左右することを思うと手が抜けないとも言えます。個別に塾へ通って受験対策を行なう生徒たちもいますが、教員も学内で出来る限りのサポートを行なうのが望ましいでしょう。

自分がサポートした結果、生徒が志望校に合格したときは、その喜びを生徒や保護者と分かち合うことができます。生徒や保護者からお礼の言葉や文章などで感謝してもらうのは、教員をしていて本当に良かったと思える貴重な瞬間でもあります。そして、このような経験を教員が積むことで、さらに良い受験指導をすることができるようになるのです。

教員になったばかりの初年度は自分が持っている情報が少ない分、受験指導には相当な時間がかかり、簡単なことではありません。しかし、経験を積むことで受験に対する情報が豊富になり、最新の情報をいつも入手する必要はあるとはいえ、負担は軽くなっていくと言えます。そして、生徒に適切な受験校をアドバイスする際の勘も、経験とともに磨かれていくとも言えます。適切な受験対策指導ができる教員は、私立の学校にとって今後ますます重要な存在になっていくでしょう。