模擬授業ではここが見られている!教員採用試験前にチェックしたい対策ポイント

試験対策

模擬授業では、授業内容だけでなく生徒と関わる姿勢が重視されます。実際の授業で生徒が引き込まれるような導入やアプローチの方法、板書で留意すべき点を紹介します。自分のめざす教師像を明確にして、教員採用試験にのぞみましょう。

勝負は第一声! 模擬授業に大切な態度

模擬授業では、「上手くやらなくてはいけないのでは?」と技術面に不安を感じる人も多いかもしれません。しかし、実際に試験官がチェックするポイントは、授業や生徒に対する姿勢です。合格後は、すぐにでも教壇に立つことになります。堂々とした態度で、かつ、生徒から信頼を得られるようなさわやかさを持ってのぞみましょう。
気持ちを引きしめたら、まずは第一声。勢いをつけて注目を集めましょう。教室内の全生徒にはっきり伝わる声の大きさとトーンを意識します。生徒役のいない模擬授業であっても、教室が生徒でいっぱいになっているイメージが大切です。教員採用試験までに大学の講義室や講堂などを借りて、自分がどのくらいの大きさで話しているかを第三者に聞いてもらうとよいでしょう。また、自分では気付かない口癖があるかもしれません。一通りリハーサルを行って、問題点を挙げてもらい、対策をとりましょう。第三者にお願いできない場合は、録画をして客観的に確認するのも有効です。最初は緊張すると思いますが、笑顔も忘れずに。

導入は授業を決める鍵!

模擬授業で提示される課題や科目は自治体によって異なりますが、どんなテーマであっても、授業において最も大切なのが導入部分です。何についての授業なのかを生徒に理解させ、興味を引くような「つかみ」が必要です。最初の短い時間で生徒をぐっと引き込み、内容がしっかり伝わるような言葉、導入を意識しましょう。
教員採用試験が始まってから、インパクトのある導入を考えるのは簡単ではありません。採用試験までに「模擬授業ノート」や「導入ノート」を作り、自分のアイデアをまとめておくとよいでしょう。準備が整っていれば、本番での緊張もやわらぐはず。導入部分はとくに大切ですから、アイデアが浮かばなかったり、難しいなと感じたりしたら、友人や先輩、可能であれば大学の教授に相談することをおすすめします。

板書は丁寧さとタイミングが大切!

板書の基本は、なんといっても「生徒が見やすい」ものであること。字の大きさやバランスを考えて、丁寧に書きましょう。時間の限られた模擬授業ですが、焦る必要はありません。誤字・脱字はもちろん、筆順を意識しながら板書します。重要なところには、色チョークを使って強調する工夫も必要です。あとで見直した時、その授業でどんなことを学んだのかがわかるように、まとまった板書にするのが理想的です。
また、板書ばかりに夢中にならず、周囲にも気を配ること。生徒の話を聞きながら板書をしたり、自分で話しながら板書をしたりするのは好ましくありません。そうした態度は、生徒の集中力を乱し、不安を招いてしまいます。聞くときは聞く、書くときは書く、というタイミングとメリハリを意識するようにしましょう。

生徒とのかかわりを意識した模擬授業を目指そう!

模擬授業は、教師として生徒とどのように関わるのかを確認される試験です。生徒との関係性が見えるような授業になるよう事前の準備を進めましょう。実際に教師として採用されたら、授業を通して多くの生徒と関わることになります。その際の関わり方を教員採用試験の前までに自分のなかで意識することは、自分がどんな教師になりたいかを再確認することにつながります。
試験となればどうしても緊張しがちですが、教壇に立ったら「今は教師なんだ!」と気持ちを切り替えて、そこに生徒がいるかのようになりきるのも大切なポイント。学習活動のなかで、生徒の意識や認識を中心とした授業の進め方になるよう留意し、模擬授業の対策をすすめましょう。