生徒の職業選択のためにどのようなことが行われている?

授業・生徒指導

生徒の進路選択についての取り組みは学校によってさまざまですが、一般的にはどのようなことが行われているのでしょうか? 近年、文理選択や志望校選びにとどまらない、将来に関する取り組みも行われており、その方法や内容は非常に多岐にわたっています。今回は、公立とも比較しながら見ていくことにしましょう。

生徒の進路選択についての取り組みは学校によってさまざまですが、一般的にはどのようなことが行われているのでしょうか? 特に高校一年までの取り組みは主として高二以降での文理選択などにも関わる内容であり、ウェイトが高くなっています。また、文理選択や志望校選びにとどまらない、将来に関する取り組みも行われており、その方法や内容は非常に多岐にわたっています。公立とも比較しながら見ていくことにしましょう。

ホームルームや総合的な学習などでの職業選択のための活動

クラスのホームルームや、総合的な学習の時間などを利用して、生徒が興味をもった職業について調べるという活動は公立・私立問わず行われています。ここでは生徒が興味をもった職業について調べ、発表を行ったり、新聞にまとめたりすることで、世の中のさまざまな職業について知ることになります。2003年に発行された村上龍著『13歳のハローワーク』は500以上の職業についての記述があり、職業調べなどの活動の際に広く使われています(2010年には『新13歳からのハローワーク』という名称で改訂版が出版されています)。

職業選択のための社会人の講演

職業選択についての講演を行っている学校も多くあります。学校が依頼し、検察官や弁護士、医師といった方々に講演をお願いするケースが一般的です。また、卒業生による講演も公立・私立問わず行われることがありますが、卒業生との結び付きが強い私学では、公立と比較して講演会などが多く実施されることが多いようです。このような講演は、講演に来られる方の職業に興味をもっている生徒にとっては今以上に勉強に打ち込むきっかけとなりますし、その方の職業に興味を持っていない生徒でも世の中にさまざまな職業があるということを知ることができ、いずれにせよ将来の選択に大きな影響を与えると言えます。学校によっては「進路ガイダンス」などの名称で、複数の卒業生に同じ日に来てもらい、生徒が興味をもったグループに分かれてお話を聞くという活動を実施しているところもあります。このような活動では、全体に対して行われる講演会よりも卒業生の言葉を身近に感じることができ、生徒も質問しやすい雰囲気が作られます。卒業生の動向をつかみやすく、さまざまな卒業生を呼びやすい私学ならではの取り組みということができるでしょう。

職場体験・適性をはかる検査

兵庫県のトライやる・ウィークなどをはじめとして、公立中学校ではかなりの割合で職場体験を実施するようになっていますが、私立中学校でも一部の学校では職場体験学習を実施しています。近隣のお店や公共機関などで働く経験をすることは、生徒にとって大きな財産となります。また、学校としては職場体験を実施していなくても、中学生・高校生が自主的に夏休みなどに校外で行われる体験学習(医師・看護師の職場1日体験や保育園などでの実習など)に参加しているケースもあります。職業を体験できる施設も増えてきており、生徒が職業について興味を持ちやすくなっている状況が整っていると言えます。これらの職場体験に加え、出版社などが高校生を対象とした職業についての適性をはかる検査を実施しており、これらの検査を採用している学校もあります。アンケートの結果から文理の適性だけでなく、似たアンケート結果だった人が就いた職業などを知ることができるものもあり、これらの検査の結果を進路指導に役立てている学校も少なくありません。

生徒の職業選択に関する学校での活動について見てきました。特に学校生活から離れている方からすれば、一昔前と比べて非常に職業に関する教育が充実しているという印象を受けるのではないでしょうか。生徒が将来をイメージする際に、教師が生徒のさまざまな活動を後押しすることが必要となります。上記以外にも多様な活動がありますので、ぜひご自身でお調べになってみてください。

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