司書教諭とはどのような仕事なのか?

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学校図書館法では、学校図書館の専門職務を担う教員として「司書教諭」を学校に置くこととしています。司書教諭になることができるのは、教諭、指導教諭、主幹教諭のみで、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の教諭の免許状を取得している者が「司書教諭の資格」を取得できます。

学校図書館法では、学校図書館の専門的職務を担う教員として「司書教諭」を学校に置くこととしています。学級数が合計12学級以上の学校には、必ず司書教諭を置かなければなりません。学校司書を配置している割合は、小・中学校ではそれぞれ54%程度ですが増加傾向にあり、一方、高等学校では64%で、前回調査時期より若干減少しているようです。司書教諭とは、どのような仕事なのでしょうか?

司書教諭と学校司書の仕事

司書教諭は、学校図書館資料の選択・収集・提供や、読書活動に対する指導を行います。さらに学校図書館の利用指導計画を立案し実施する中で、学校図書館の運営・活用について中心的役割を担っていきます。教諭として採用された者が、学校内の「司書教諭」として役割担当者となります。

教員ではなく、事務職員として採用された者が学校図書館に勤務する場合は「学校司書」と呼ばれます。

司書教諭になるには?

司書教諭になるには、小学校、中学校、高等学校、または特別支援学校の教諭の免許状を取得するとともに、所定の機関で「司書教諭講習」を受講して「司書教諭の資格」を取得する必要があります。その上で教育委員会や、私立学校法人に教諭として採用されたものが、学校内の司書教諭として任命されます。

教諭としての採用試験の年齢制限は、試験を実施する教育委員会や、私立学校法人によって異なります。

図書館司書と、司書教諭の違いは?

「図書館司書」とは、公共図書館や企業の専門図書館などで働くための資格です。大学や短大在学中に「司書養成科目」の単位を修得し、卒業後に「司書講習」を受講することで取得できます。司書同様に、図書館の専門職である「司書補」の資格を取得後、実際に図書館にて3年以上の経験を重ね「司書講習」を受講しても司書の資格は取得できます。図書館司書が勤務するのは、多くの場合、公共の図書館や、大学や企業の専門図書館になります。

一方、司書教諭は、教諭として採用された後に、学校内の役割として司書教諭の職務を担当するものです。一般企業をやめて、私立学校の図書館に勤務している司書教諭の中には「教員免許および、司書資格ともに学生時代にとっただけで一度も実務を経験していなかった」という状態で、私立教員採用試験を受けた転職成功者も存在します。

司書教諭の資格の更新について

司書教諭の資格には更新が必要なのでしょうか?

司書教諭として勤務するためには、まず前提として小学校、中学校、高等学校または特別支援学校の教諭の免許状が必要になり、これについては「教員免許更新制」に基づく更新手続きが必要になります。ただし「司書教諭資格」に期限はありません。よって更新の必要もありません。司書教諭は、教員免許とは異なる「資格」なので免許状ではありません。文部科学省が交付する「司書教諭講習修了証書」が資格証明となります。

まとめ

司書教諭は、単なる本の整理係でも貸出係でもありません。学校図書館は、読書や学習活動を行うだけの場所ではなく、生徒が本を好きになったり、知識や興味を深めたりしながら心豊かに生きる上で、人生の転機となるような本と出会う場所でもあるのです。司書教諭という職務に就くことができるのは、教諭、指導教諭、主幹教諭のみです、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の教諭の免許状を取得している者が「司書教諭の資格」を取得することができます。

参考:


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