
教員採用試験における面接は合否に関わる非常に重要な関門。近年は特に人物重視の傾向であるといわれており、面接は自分をアピールできる最大のチャンスの場です。定番の質問へ的確に答えるとともに、自分自信の魅力をしっかり伝えられるよう準備しましょう。
教員採用試験の面接で問われる内容とは
「理想とする教師像」や、「数ある私立学校のなかでその学校の教員となることを志望する理由」といった定番の質問に加えて、私立の教員採用試験においては、その人自身に焦点をあてた質問にも多くの時間が割かれます。大学での専攻や経歴、趣味と、人柄を総合的に判断するためにかなり詳細な質問をされる場合が多いようです。
このため、教育問題、時事問題といった想定しやすい内容に対する準備をするだけでなく、自分自身の魅力をアピールできるようにしておく必要があります。まずは、時間軸に沿って、中学・高校時代の経験や大学での研究、クラブ・サークル活動、アルバイトといったこれまでの経歴についてまとめましょう。そして、これらの経験を通して作り上げられてきた自分の教育観が、学校側の求めていると思われる教師像に近いということを、説得力を持った示し方で伝えられるのが理想的です。
話し方やふるまいも重要
緊張しないためには準備を怠らないこと
面接は緊張してしまうので苦手だという方も多いでしょう。人は初めての場所を訪れるだけで緊張しますし、面接で会話する相手も、大抵の場合は初めてお会いする先生方ですから、緊張しないほうが珍しいともいえます。しかし、これまでみてきたように、教員採用試験における面接試験は、ただ面接官からの質問に答えるという姿勢では十分ではなく、限られた時間のなかで「この人と一緒に仕事をしたい」と思わせるのが重要です。ミスをしないようにと考えるのではなく、面接を楽しむくらいの気構えで臨むほうが成功率は上がります。
そのため、面接準備には時間をかけましょう。例えば、友人や先輩など周囲の人に協力してもらって事前に練習を行うことで、自分では気付かなかった受け答えの癖や、つまってしまう質問が見えてきます。また、面接を受ける学校のパンフレットやホームページは熟読して、教育理念や進学実績、沿革に関する知識をインプットするとともに、部活動や校外活動など自分なりの視点で語れるポイントを探っておくといいでしょう。面接では「この学校について何か質問はありますか?」と聞かれることも多いので、「疑問点を探す」という意識で下準備をすれば、こちらの熱意をアピールすることにもつながります。
教員採用試験の面接について見てきました。面接はどうしても緊張してしまうものですが、「たくさん準備をした」という事実は自信につながり受け答えの態度にも反映されます。受ける学校と自分自身について、両方の魅力をしっかりと把握して面接に臨みましょう。