教員が身につけるべき発声法とは?

授業・生徒指導

胸式呼吸のまま大きな声を出し続けると喉を痛める可能性が高くなります。腹式呼吸を意識して、自分が話しやすい姿勢を見つけましょう。喉だけではなく喉と口を共鳴させるイメージで発声すると、生徒が聞き取りやすくなるだけでなく自信をもって話している印象をも与えます。

教員として生徒の前で授業を行う際に、板書やボディランゲージとともに重要になるのが「話し方」です。重要であることは理解しつつも、これまで発声法の練習をした経験がある方は少ないのではないでしょうか? ここでは、普段の授業のなかでほんの少し意識するだけで変わってくる発声法のコツについて紹介します。ぜひ、実践しながら読み進めてみてください。

胸式呼吸ではなく腹式呼吸で!

胸式呼吸で声を出そうとすると、息を吸う際に肺の上部に息が入ります。そうすると、肩が上がり上半身が固まった状態になります。喉にも力が入っており、声が出にくく感じるはずです。この状態で無理に声を出そうとすると、声帯を痛める危険性が高くなってしまいます。特に、新任の教員の場合は緊張していることも相まって、上半身が固まったまま授業をするため喉に負担がかかり、早い段階で声をからしてしまうことが少なくありません。

この胸式呼吸に対して、腹式呼吸という呼吸法があります。実は、私たちが寝ているときの呼吸は、基本的に腹式呼吸になっています。実際に横になってゆっくりと鼻から息を吸い、ゆっくりと口から吐くことを繰り返していると、胸式呼吸とは異なり息を吸うときにお腹がふくらむような呼吸になっていることがわかります。これが腹式呼吸です。腹式呼吸では息を吸う際に肺の上部ではなく横隔膜のあたりに空気が入って身体が広がるため、胸式呼吸と違い上半身に力があまり入らず声を出しやすい状態となります。

姿勢と息継ぎのタイミングを意識する

姿勢についても考えてみましょう。いわゆる猫背の状態では息が十分に身体に入らないため、大きな声を出すことが難しくなります。先に述べた腹式呼吸を意識しつつ、背筋を伸ばして、自分の話しやすい姿勢を取りましょう。学校の授業で経験した「合唱」をイメージするのがコツです。

また、肺活量には個人差がありますが、呼吸が続くうちに話し切ってしまおうとすると、どうしても口調が早くなって滑舌も悪くなり、聞きづらくなることがあります。少しでも生徒が聞き取りやすいように、ややゆっくりと話す意識で授業に臨みましょう。そして、長い内容を話す場合には息継ぎのタイミングも重要です。

これらのことは授業の準備段階において、頭のなかで話す内容を考えているとなかなか意識できないもの。前もって、重要な部分だけでも一度声に出してみて、どこで区切れば生徒が聞き取りやすいか考えておきましょう。

喉の使い方も大切

生徒との面談や質問対応など、ひとりひとりみるだけでも一度声に出してみと、を相手にしている場面では普段の話し方でも伝わりますが、授業で大勢を相手にするとなるとそれでは伝わらないこともあります。普段の発声のまま無理に大きな声を出そうとする、いわゆる「喉声」は、授業に適した発声方法とはいえません。

教室の隅々まで聞き取りやすい声を届けるには、腹式呼吸を行い、正しい姿勢で気道を広げることが重要です。また、喉から無理に声を出そうとするのではなく、口と喉全体を共鳴させるイメージで発声できれば、その声は教室全体を包み込むものとなります。このような発声は、相手に対して自分が自信をもって話しているという印象を与えるため、授業中のみならず保護者対応の際にも役立ちます。

ベテランの先生でも、年度はじめに声をからしていることがあります。これは、ベテランといえども初対面の生徒を前に緊張していることや、休みの間にお腹から声を出す機会が減っていることなどが原因として考えられます。新任やブランクがある教員の場合はなおのこと、声をからしてしまわないために腹式呼吸を意識した発声法を練習しておきましょう。

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