私立で働く教員の給料事情は?

私学教員の採用情報

公務員としての規定にしたがう公立と、学校側で設定される私立では、初任給も昇給の仕組みも異なります。保護者や生徒の手前、多くの場合で教員の給与は公開されない傾向にあり、実際に内定を受けてから知る人も多いことでしょう。初任給の設定や昇給の仕方など、私立、公立それぞれの特徴を紹介します。

近年、インターネットでの求人情報も多いなか、他の職種に比べて、教員の給与は公開されにくい傾向にあります。生徒や保護者の手前、教員の給与事情はオープンにしにくいのも事実でしょう。公立で働く場合には、公務員の給与として一定の額が類推できますが、各学校で設定される私立の場合はそうはいきません。基本給だけでなく、一般的な企業で支給されるような残業代や業務成績による特別手当があるのかといった疑問も残るはずです。今回は教員の給与事情について、公立と私立の両方からその状況をお伝えしましょう。

教員の初任給っていくらくらい?

厚生労働省が発表した平成27年「賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」によると、教員の初任給は平均して20万円前後となっています。公立の場合、給与は地方自治体の規定で定められているため、地域差が見られます。どちらかというと都会になるほど基本給が高く設定され、地方は低い傾向にあるようです。一方、私立の場合、学校によって異なります。公立と比べて勤務形態も幅広く、正教諭や常勤講師、非常勤講師などの職種別に自由に定められているのも特徴的です。それぞれに月給または時給での支給となり、賞与が設定されることもあります。

仕事に見合った報酬体系に

少子化やグローバル化など、社会の変革期を迎えた現代の子どもたちには、さらに幅広い教育を望まれており、教育現場における責任はますます大きくなっています。より優秀な教員の確保を行うためにも、改めて見直されているのが給与のあり方です。
平成19年、中央教育審議会は公立をはじめとする教員全体の給与を見直すべきという答申を出しました。授業だけでなく複雑な校務への対応を含め、学校の教員も企業のように能力や実績を給与に反映するように提案しているのです。「主幹制」の導入や「スーパーティーチャー制度」により、個の能力も注視されるようになります。学校の組織運営体制の見直しとともに、メリハリのある給与体系の導入が、個別の優遇措置につながる可能性を高めます。今後はますます仕事内容や能力に見合った給与となり、教員自身の努力次第で昇給が早まることも期待できることでしょう。

公立と私立で異なる給料の仕組み

では、働き方によってどれほど給料が変わってくるのでしょうか? まず気になるのが、公立と私立の違いです。勤務条件が異なるように、公立と私立では給与の仕組みが異なります。先に述べたように、公立では、地方自治体によって多少の差はあるものの、公務員の規定にしたがって昇給します。「定期昇給」と呼ばれるもので、経験年数による計算で、転勤先でも準じた金額で給与が支払われるのが一般的です。
対して、私立校での昇給には、そこに至る評価が求められる傾向があります。例えば、部活動で全国大会に出場した、該当する科目の成績が全国トップレベルを維持できている、といった実績によって評価されるというわけです。初任給としては公立よりも高く設定されることもあるようですが、昇給率については学校側の判断に左右されるということを覚えておきましょう。
ただし、私立の場合は夏休みのような長期の休み中に学校独自の講習や補習、勉強合宿などを行うところも多く、補習手当のような給与以外の手当がつく場合もあります。公立には転勤の可能性がありますが、私立にはほとんどないといった勤務条件の違いも、給与の仕組みが違う大きなポイントといえるでしょう。

スキルアップにつとめよう

私立では、ある意味実力主義であり、授業のスキルや部活動での実績によって評価され、教員の給与にも反映される傾向にあるようです。努力が理解されることで、ますます意欲が高まることでしょう。とはいえ、教員の仕事は給与だけで評価されるものではありません。教員としての自己研鑽は、すべて生徒たちの成長につながる大切なこと。自己のスキルアップこそが、給与をはじめさまざまな結果につながるものとして、努力を続けたいですね。

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