私学の先生になるには?私学適性検査について

私学教員の採用情報

いくつかの都府県で行われる私学適性検査は、専門教科と教職教養によって構成されています。いずれもなかなかの難易度で、受検にあたっては十分な準備が必要ですが、検査が行われる都府県の私学で働きたい場合には、ほかの方法で情報収集を続けつつ、受検を検討するという手もあります。

私学の先生になりたいけれど、私学の卒業生でもないし、採用試験の情報もあまり入ってこないのでよくわからない……という人も多いのではないのでしょうか? 私学の先生になるには各私学の出す求人情報に応募し、試験を受けるという方法が一般的ですが、このほかに都府県レベルで統一して行われる私学適性検査を受けるという方法もあります。この私学適性検査について簡単に説明しますので、私学の先生になる方法の一つとして参考にしてみてください。

私学適性検査とは?

私学適性検査とは、東京都・静岡県・群馬・愛知県・兵庫県・広島県・福岡県・長崎県の私立中学高等学校の協会・連合会などによって実施される試験で、私立の中学校や高等学校に勤務することを希望する人を対象に行われるものです(なお,群馬県は,試験科目や日程がこの記事の説明とは若干異なる場合がありますのでご注意下さい)。

検査は有料(都府県によって異なり2万円程度)で、例年7月上旬が出願の期間となり、8月の最後の日曜日が主な試験日となっています。

実施する都府県の私学が会場となって実施されています。検査の内容は専門教科(国語・日本史・世界史・地理・政治経済・数学・物理・化学・生物・英語・家庭)の試験と、教職教養の試験によって構成されるのが一般的で、上に挙げた教科以外については専門教科の試験の代わりに小論文が課されることが多くなっています。
また、兵庫県のように教職教養の試験の代わりに、教職教養に関する小論文を行うケースもあります。専門教科・教職教養の検査の結果(小論文を除く)がそれぞれA~Dという形で判定され、この結果が受検者および私学に送られます。そして、この結果を元に、私学が受検者に連絡を取り、各私学で行われる面接や試験に進むという流れになります。

検査はどんな形式・難易度?

まず、専門教科についてみていきましょう。試験時間は80分で、地理歴史は日本史・世界史・地理から1科目(公民は政治経済のみ)、理科は物理・化学・数学から1科目選択します。なお、国語の場合は現代文・古文・漢文のすべての領域から出題されています。形式は教科にもよりますが、選択式および記述式のものが一般的となっています。難易度については詳細な知識を必要とする問題が多く、大学入試に近いレベルといえるものなので、受検にあたっては十分な対策が必要となります。
続いて教職教養です。試験時間は50分で、教育原理・教育心理学・教科教育法・教育史・教育法規・生徒指導・一般教養・時事問題などから出題されています。こちらは選択式・記述式のほか、100字以内といった論述問題も出されています。教育に関する法規や文章の空欄補充という形式がよく採られているので、その法規や文章を初めて読む場合には解答に苦労することが考えられます。論述問題もあるため、制限時間内に全てを解答することは容易ではありません。こちらも十分な対策が必要です。

私学適性検査を受けなければ私学の先生になれない?

先にも述べたとおり、私学の先生になるには各私学の出す求人情報に応募していくことが一般的ですので、必ずしも私学適性検査を受けなければ私学の先生になれないということはありません。また、私学適性検査の結果の使い方は各私学によって大きく異なっているのが現状で、成績が良かったからといってすぐに採用が決まるというものでもありません。科目によってはA判定でも連絡がないこともあるようです。ただ、私学によってはその地域の私学適性検査を受験していることを求人情報の応募の条件とするところがあったり、専門教科の検査結果がA判定だった場合には私学独自の採用試験の際に行われる専門教科の筆記試験を免除するようなところもあったりしますので、そういった際には効果を発揮すると言えます。

ここまで私学適性検査について見てきました。働きたい場所や検査の日程・内容などによって、私学の先生になりたいみなさんにとって私学適性検査の重要度は大きく異なってくると思います。私学適性検査はあくまで私学の先生になるための一つの方法であり、唯一の方法ではありません。私学適性検査を受検する・しないにかかわらず、継続的な情報収集に努めていくことが必要です。