イマドキの出前授業!どんな人が来てくれる?

授業・生徒指導

さまざまな機関が出前授業を実施しています。18歳選挙権や法教育・企業の活動など、その内容も多岐にわたっています。大学の出前授業は生徒の進路選択にも関わります。授業と関連させて効果的な出前授業を行うことで、生徒の印象に残るものとなっていきます。

学校の授業は教師によって行われるものだけではありません。最近では「出前授業」という形でさまざまな機関から講師が派遣され、授業が展開されるようになっています。現場に勤務されている、もしくは最新の内容を研究されている講師の言葉に、生徒はもちろんのこと、教師までもが深くひきつけられることも。学校にどのような講師が派遣されているのかについてまとめました。

18歳選挙権と出前授業

選挙権が20歳から18歳に引き下げられたこともあり、政治教育に注目が集まっています。とはいえ「政治的中立」原則などもあり、教師による授業については戸惑いや難しさがあるのも現実です。そのようななかで以前と比べて多くなっているものとして、選挙管理委員会の方が講師として派遣されるケースがあげられます。選挙管理委員会という実際に選挙に関わる方の授業は、これから初めて選挙権を行使しようという生徒たちにとって非常にいい刺激となっています。実際に使われる投票箱が用意され、生徒たちが模擬投票をするという授業が展開されることもあります。
このほかに、18歳選挙権をテーマとして、新聞記者による授業も行われています。選挙だけでなく政治について取材し、記事を書く新聞記者の方の授業は、生徒たちが「自分には関係がない」と思っていることの多い政治について、無関係ではないことを伝えてくれます。また、意外と知らない「新聞の読み方」などについて教えてもらえることもあるようです。

法教育・経済教育と出前授業

学習指導要領の改訂や裁判員制度の導入などもあり、近年は「法教育」とよばれる教育が積極的に実施されるようになっています。これと関連して、各地の弁護士会が学校に弁護士を講師として派遣したり、検察官が学校で検察の仕事について説明したりするようになっています。生徒たちが学校で「模擬裁判」を実施するケースも増えていますが、その際に法曹関係者が関わるケースなども見られます。「法的なものの考え方」を身につけるなかで、法曹関係者という、普段なかなか関わることがない方々のお話を聞けることも生徒にとって大きなプラスとなっています。
また、経済分野では「租税教室」として、税務署の職員が税の使い方などの授業を行うケースがよく知られていますし、ほかに税理士会なども積極的に講師を派遣しています。また、日本証券業協会などのように、講師の派遣のほか、生徒たちが実際に株の売買をシミュレーションする独自の教材を用意しているところもあります。

企業・大学と出前授業

企業も「CSR(企業の社会的責任)」の観点から、教育に力を入れているところが増えています。清涼飲料水の企業が水と環境に関わる授業を行っていたり、食品会社が食育に関する授業を行っていたりとさまざまです。このような授業では、学校ではなかなか用意できない実験機材などが使えたりすることもあり、生徒たちの評判もいいようです。珍しい例としては、企業とコラボレーションして総合的な学習などの授業を行い、授業のなかで高校生が考案したものが実際に商品化されるといったケースなどもあります。
また、大学も高等学校への出前授業に積極的になっています。学校や生徒の希望に応じて講師を派遣し、ミニ講義を行うケースが一般的となっています。イメージしにくい大学での研究について、高校生の早い段階から知ることができ、その後の進路選択にも関係する有意義なものとなっています。

このように、さまざまな機関が生徒たちに身近に感じてもらえるように、積極的に出前授業を行っています。教師として重要なのは、単に授業を外部の方にお任せするのではなく、普段の授業とどのように関連付けてこれらの出前授業をしていただくかということです。普段の授業と関連させることで、より生徒たちの印象に残る出前授業になっていきます。学校によっては外部の方をお呼びする際に手続きなどが必要なこともあるので、なかなか実施しづらいこともありますが、生徒たちの理解のために出前授業について調べ、実践してみてはいかがでしょうか。

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